一言でいうと、新しい文章や絵、音楽などをゼロから作り出すのが得意なAI(人工知能)のことです。これまでのAIは、例えば「この写真に写っているのは犬ですか?猫ですか?」と、すでにあるものを見分けるのが主な仕事でした。
それに対して「生成AI」は、「悲しそうな猫の絵を描いて」「楽しい気分の曲を作って」といったお願いに対して、世の中にまだ存在しない、まったく新しいオリジナルの作品を生み出すことができるのです。
どうやって新しいものを作っているの?
生成AIは、まるで**「ものすごい量の教科書(インターネット上の文章や画像など)を全部読んで、すべて覚えた天才」**のようなものです。
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ひたすら勉強する: まず、インターネットにあるたくさんの文章や絵を読み込んで、「こういう言葉の後には、こういう言葉が来やすいな」「犬の絵には、こんな特徴があるな」といった、たくさんのパターンを覚えます。
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組み合わせて作り出す: 私たちが「こんなもの作って!」とお願い(指示)すると、AIは勉強して覚えた知識の中から、最適な言葉や形を上手に組み合わせて、新しいものを作り出します。
この仕組みによって、まるで人間が考えたかのような、自然な文章や美しい絵が生まれるのです。
生成AIで、どんなことができるの?
生成AIのおかげで、私たちの生活はもっと便利で楽しくなるかもしれません。
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文章づくりのお手伝い:
- 夏休みの宿題や読書感想文のアイデアを出してくれる。
- 面倒なメールの文章を代わりに考えてくれる。
- 「主人公は勇敢な子猫で…」とお願いすると、物語を作ってくれる。
- 有名なものでは「ChatGPT(チャットジーピーティー)」や「Gemini(ジェミニ)」があります。
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お絵描きのお手伝い:
- 「空を飛んでいるクジラ」のように、言葉で伝えるだけで、想像した通りの絵を描いてくれる。
- 有名なものでは「Midjourney(ミッドジャーニー)」などがあります。
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作曲のお手伝い:
- 「明るくて元気が出る感じの曲を作って」とお願いするだけで、オリジナルの曲を生み出してくれます。
- 有名なものでは「SunoA」(スノーAI)などがあります。
でも、ちょっと注意も必要だよ
とても便利な生成AIですが、使うときにはいくつか気をつけなければいけない点があります。
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ときどき、もっともらしいウソをつく: AIは、知らないことでも、まるで知っているかのように堂々とウソの情報を作り出してしまうことがあります。大切な調べ物などは、AIの答えをうのみにせず、必ず自分でも確認しましょう。
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ルールやマナーの問題: AIが作ったものが、誰かの作品を勝手に真似していないか、また、悪いことに使われないか、といった心配があります。社会全体のルール作りがまだ追いついていないのが現状です。
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考え方が偏っていることも: AIが勉強した教科書(データ)に偏りがあると、AIの考え方も偏ってしまうことがあります。
これからどうなるの?
生成AIは、これからもどんどん賢くなっていくでしょう。
いずれは、文章も絵も音楽もわかるスーパーAIが登場し、まるでアニメに出てくるような「あなたのことを何でもわかってくれる相棒」のような存在になるかもしれません。
生成AIは、私たちの「やってみたい!」という気持ちを助けてくれる、とても強力なパートナーになっていくはずです。